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「この土地、雨は大丈夫ですか?」に秋田の工務店代表として答えます

秋田の大雨から考える|秋田市で注文住宅の土地選び、どこを見ればいいのか?

こんにちは。あしたのいえの船尾です。

この夏、秋田はまた強い雨に見舞われました。2026年8月9日には湯沢市付近で1時間に約100ミリという猛烈な雨が降り、気象庁から「記録的短時間大雨情報」が発表されています。県内の各地でも道路の冠水や浸水の被害が伝えられ、心配な時間を過ごされた方も多かったのではないでしょうか。被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

私は毎年この季節になると、土地をお探しのお客様から必ずと言っていいほど同じご質問をいただきます。「この土地、雨は大丈夫でしょうか」。今日はその問いに、住宅と不動産の両方を扱う会社の代表として、できるだけ具体的にお答えしたいと思います。テーマは秋田市の注文住宅における土地選びです。

この記事のポイント

  • 秋田の雨は「短い時間に大量に降る」形に変わってきており、土地選びの見方も変わってきています
  • 秋田市は水害ハザードマップと内水浸水想定区域図を公開しており、誰でも無料で確認できます
  • 地図で分かることと、現地に立たないと分からないことがあります
  • 建築家と建てる家=注文住宅なら、土地の弱点を設計で補うことができます
  • 雨への備えは、地震や秋田の冬への備えと同じ「基本性能」の延長線上にあります

目次

  1. 2026年夏の秋田、雨はどう変わってきているのか?
  2. 土地選びで最初に見るべき地図は、どこで手に入るのか?
  3. 地図では分からないことを、現地でどう確かめるのか?
  4. 建築家と建てる家は、土地の弱点をどう設計で補うのか?
  5. 雨に強い家は、地震や秋田の冬にも強いのか?
  6. 土地選びに迷ったとき、分譲地はどう位置づければいいのか?
  7. まとめ
  8. よくある質問

2026年夏の秋田、雨はどう変わってきているのか?

私が家づくりの仕事を始めたころ、秋田の雨といえば「しとしと長く降るもの」というイメージがありました。梅雨のころに何日も曇りと雨が続き、そのかわり一気に激しく降ることは多くなかったように記憶しています。

ところがここ数年、その印象がはっきり変わりました。限られた地域に短時間で大量の雨が集中し、その日のうちに道路が川のようになる。冒頭でふれた2026年8月9日の湯沢市付近の大雨も、まさにそのタイプです。1時間に約100ミリという雨量は、傘をさしていても意味がないほどの降り方です。

秋田市も例外ではありません。秋田市の公式サイトには「秋田市で起きた主な水害」というページがあり、過去にどこでどのような水害が起きたかがまとめられています。私も改めて目を通し、思っていた以上に市内の広い範囲で記録が残っていることに驚きました。

ただ、「だから秋田で家を建てるのは危ない」という話ではまったくありません。むしろ逆で、こうした情報が公開されているからこそ、事前に知って備えることができます。過去に起きたことを知り、これから起こりうることに手を打っておく。それが土地選びの出発点だと私は考えています。

土地選びで最初に見るべき地図は、どこで手に入るのか?

お客様に必ずお伝えしているのが、秋田市が公開している地図を最初に見てくださいということです。費用はかかりませんし、インターネットからいつでも確認できます。

ひとつは「水害ハザードマップ」です。川があふれたときに、どこがどのくらいの深さまで浸かる可能性があるかを示した地図で、秋田市の公式サイトからスクロールできる形式とPDF形式の両方で公開されています。避難場所の位置も一緒に載っていますので、家族で見ておく価値があります。

もうひとつが「内水浸水想定区域図」です。こちらは川があふれるのではなく、下水道や側溝が処理しきれずに街の中で水があふれる現象を想定したものです。秋田市の内水浸水想定区域図は、想定しうる最大規模として1時間あたり150ミリの降雨をシミュレーションしたものだと説明されています。仁井田、御野場、大住、牛島、中通、南通、楢山、手形、東通、千秋、広面、横森、桜、旭川、土崎、将軍野、山王、新屋といった地区の一部が対象になっています。

この二つは性格が違います。川から遠いから安心とは限らないのが内水氾濫の怖いところで、「川があふれたわけではないのに床下まで水が来た」というケースが各地で起きています。土地を検討されるときは、ぜひ両方を確認してください。

そのうえで、誤解のないようにお伝えします。地図に色がついている=家を建ててはいけない、ということではありません。ハザードマップは「起こりうることを知らせる地図」であって、土地の良し悪しを決める通知表ではないのです。想定される深さはどのくらいか、原因は川なのか内水なのか。それによって打つ手はまったく変わります。知らずに選ぶのと、知ったうえで備えて選ぶのとでは、住み始めてからの安心感がまるで違います。

地図では分からないことを、現地でどう確かめるのか?

地図はとても頼りになりますが、万能ではありません。地図は広い範囲を同じ縮尺で描いたものですから、数十センチ単位の高低差までは表現しきれないからです。そして、水の動きを決めるのはまさにその数十センチです。

私が土地を一緒に見に行くとき、雨の観点でいつも確認しているのは次のような点です。

まず、前面道路と敷地の高さの関係です。道路より敷地が低いと、大雨のときに道路を流れた水がそのまま敷地に入ってきます。逆に敷地のほうが高ければ、それだけで大きな安心材料になります。次に、水路や側溝がどこにあり、どちらへ流れているか。敷地の下手側に排水の逃げ道があるかどうかは重要です。それから、隣の土地との高低差。周囲より一段低い「すり鉢の底」のような土地は、周りの水が集まりやすくなります。

もうひとつ、地味ですがよく効くのが「雨の日に見に行く」ことです。晴れた日には分からない水たまりの位置や道路の水の流れ方が、雨の日には一目で分かります。可能であれば一度は雨の日にも足を運んでみてください。私も、お客様と一緒に長靴で土地を見に行くことがあります。

そして地盤です。秋田市内には、かつて水田や湿地だった場所を造成した住宅地が少なくありません。こうした土地は必ずしも問題があるわけではありませんが、地盤調査の結果によっては地盤改良が必要になり、その分の費用がかかります。土地の価格だけを見て決めると、あとから予算が合わなくなることがあります。造成や地盤の費用まで含めた総額で比べる。これは資金計画の基本だと思っています。

建築家と建てる家は、土地の弱点をどう設計で補うのか?

ここからが、私がいちばんお伝えしたいところです。土地に条件があること自体は、悪いことではありません。完璧な土地はほとんど存在しませんし、あったとしてもたいてい価格が高い。大切なのは、その土地の弱点を設計でどう補うかです。これこそが、建築家と建てる家=注文住宅がいちばん力を発揮する場面だと思っています。

たとえば敷地が道路より低い場合。盛土をして敷地全体の高さを上げるという方法もありますし、建物の基礎を通常より高く立ち上げて、玄関までのアプローチを階段にするという考え方もあります。どちらが良いかは、予算、土地の広さ、隣地との関係、暮らし方によって変わります。既製の間取りに当てはめるのではなく、その土地に合わせて一から考えられるのが注文住宅の強みです。

設備の配置も設計の勘どころです。エアコンの室外機、給湯器、分電盤といった機器は、少し高い位置に据えるだけで浸水時の被害がまったく違ってきます。数センチ、数十センチの判断が、何十万円という修理費を左右します。これは図面を描く段階でしか決められないことで、家が建ってからでは動かせません。

それから、駐車場の高さと勾配、雨水をどこへ流すか。こうした外まわりの計画も、建物とばらばらに考えると、あとから「水が逃げる場所がない」ということになりがちです。

私たちが「建築家と建てる家」という言い方をしているのは、単にデザインの話をしたいからではありません。その土地の癖を読み、暮らしの希望と重ね合わせて、一棟ずつ答えを出していく。そのプロセス自体に価値があると考えているからです。

雨に強い家は、地震や秋田の冬にも強いのか?

雨の話をしていると、「では雪や地震はどうなるのか」というご質問をよくいただきます。結論から申し上げると、備える場所は違いますが、考え方の土台は同じです。

私たちがすべてのお住まいで大切にしているのは、次の4つです。

ひとつめは、耐震等級3を標準としていること。数ある等級の中で最も高い水準を、特別な仕様ではなく標準として採用しています。ふたつめは、高耐震・高断熱パネルを用いていること。地震の力を面で受け止めながら、秋田の冬の寒さと夏の暑さの両方に効いてきます。みっつめは、長期優良住宅の考え方を取り入れていること。長く良い状態で住み続けられることを前提に、構造や維持管理を組み立てています。よっつめは、お引き渡しのあともアプリ「マイホム」でチャットからご相談いただけること。住んでからのほうが時間は長いので、ここは特に力を入れています。あわせて省令準耐火構造や24時間換気にも対応しています。

雨への備えは、これらの上に土地ごとの工夫を重ねていくものだとお考えください。基礎がしっかりしていて、構造が強く、断熱が効いている。その土台があってはじめて、敷地の高さや設備の配置といった調整が意味を持ってきます。

ちなみに、資金面の環境にも触れておきます。住宅金融支援機構のフラット35は、2026年8月の金利(融資率9割以下・返済期間21年以上)が3.29%となり、前月から引き上げられました。また、国のみらいエコ住宅2026事業では、注文住宅の新築(ZEH水準住宅)の交付申請が2026年9月30日までとされています。制度の内容や締切は変わることがありますので、必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。性能を高めることが、こうした制度の要件とも重なってくる場面は多いです。

土地選びに迷ったとき、分譲地はどう位置づければいいのか?

土地探しが長引くと、「もう決められない」というお気持ちになることがあります。そんなときのひとつの入り口として、私たちがつくっている分譲地や分譲住宅をご覧いただくことがあります。

私たちの分譲は、注文住宅の会社がつくる分譲です。造成の段階から水の逃げ道や高さを考え、建てる家も注文住宅と同じ性能・同じ設計思想でつくっています。ですから、完成した建物の中に立って、床の感触や窓からの光、夏の空気の質を実際に体感していただけます。図面や言葉だけでは伝わらないことが、5分立っているだけで分かることがあります。

そのうえで申し上げたいのは、分譲を見ることは注文住宅をあきらめることではない、ということです。分譲で「この会社のつくる家はこういう感じか」とつかんでいただき、そのうえで「では自分たちの土地では、暮らしに合わせてどう組み立てようか」と進んでいただくのが自然だと思っています。私たちの本筋はあくまで、建築家と一緒にお客様それぞれの一棟をつくることです。

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まとめ

今年の夏の雨を見て、あらためて感じました。家づくりは「晴れた日の暮らし」だけを想像していては足りない、ということです。

年に何日もない、けれど確実に来る強い雨の日。その日に家族が安心して眠れるかどうか。そこまで含めて考えるのが私たちの仕事だと思っています。手がかりは意外なほど身近にあります。市が公開している地図を見ること。土地に自分の足で立ってみること。そして、土地の条件を設計に翻訳してくれる作り手と出会うこと。

秋田市の注文住宅の土地選びは、決して難しいパズルではありません。見るべき順番を知っていれば必ず整理できます。土地のことで迷っていらっしゃるなら、決める前の段階でぜひ一度お声がけください。私たちは不動産の会社でもありますので、土地と建物を切り離さずにお話しできます。素敵な明日のための家づくりを、一緒に進めていければ嬉しく思います。

「あしたのいえ」について

秋田セントラル不動産株式会社の注文住宅ブランドが「あしたのいえ」です。コンセプトは「Home for wonderful tomorrow! 家づくりって、きっと素敵な明日のためにあるんだ。」。秋田市を中心に、潟上市・能代市などで家づくりのお手伝いをしています。

私たちが大切にしている4つのこと

  1. 耐震等級3を標準としています
  2. 高耐震・高断熱パネルを採用しています
  3. 長期優良住宅の考え方を取り入れています
  4. ご入居後もアプリ「マイホム」でチャットからご相談いただけます

省令準耐火構造・24時間換気にも対応しています。


秋田市保戸野通町5-37 菊谷ビル1F  あしたのいえ問合せTEL 018-896-1644(受付9:00〜18:00・定休日不定休)

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よくある質問

Q. ハザードマップで色がついている土地は、家を建ててはいけないのですか?

A. そうとは限りません。ハザードマップは「起こりうること」を示す地図であり、建築の可否を決めるものではありません。大切なのは、想定される深さや原因を知ったうえで、敷地の高さの取り方や基礎、設備の配置などを設計で備えることです。色がついていない土地でも油断はできませんので、まずは市が公開している地図で位置を確認することをおすすめします。

Q. 土地を見に行くとき、雨に関して何を見ればよいですか?

A. 周囲の道路と敷地の高さの差、近くの水路や側溝の位置と流れる方向、雨が降ったあとに水が残りやすい場所、隣地との高低差などです。可能であれば、晴れの日だけでなく雨の日にも一度足を運んでいただくと、水の集まり方がよく分かります。私たちも土地探しの段階からご一緒し、現地で一緒に確認しています。

Q. 水害への備えは、住宅ローンや補助金と関係がありますか?

A. 直接の関係はありませんが、資金計画の中で考えておきたい点はあります。敷地の高さを上げる造成や地盤改良が必要な土地では、土地代のほかに工事費がかかります。土地の価格だけで比べず、造成や地盤の費用を含めた総額で比較することが大切です。金利や補助金の締切もあわせて、早めに全体像を作ることをおすすめします。

Q. 秋田で家を建てるなら、雨と雪のどちらを優先して考えるべきですか?

A. どちらか一方を選ぶ必要はありません。雨への備えは主に敷地の高さや排水の計画、雪への備えは屋根形状や落雪の逃がし方、断熱の性能に関わります。検討する場所が違うため、設計の早い段階で両方を同時に整理しておけば、あとから大きな追加になりにくくなります。

Q. 土地がまだ決まっていない段階でも相談できますか?

A. はい、むしろその段階でご相談いただくのが一番よいと思っています。私たちは不動産と住宅の両方を扱っておりますので、土地の条件と建てられる家を同時に見ながらお話しできます。資料請求や来場のご予約からお気軽にお声がけください。

あしたのいえ 秋田セントラル不動産株式会社 船尾 教司

執筆者プロフィール:

船尾 教司(ふなお のりつか)/秋田セントラル不動産株式会社「あしたのいえ」代表取締役

建築家と建てる家=注文住宅を中心に、不動産売買から分譲住宅・リフォームまで地域密着で取り組んでいます。秋田市を中心に、潟上市・能代市などが対応エリアです。

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