好みだけで、家のかたちは決まりません。
敷地の向き、冬の日射、雪の落ちる先、毎日の動線、そして構造。
それらを読み解いた先に、ひとつの答えとして出てくるのが、あしたのいえのデザインです。
美しいから、そうしている。それだけの家は、つくっていません。
01
建築家と、考える
図面を描くのは、営業担当ではありません。
まず、聴く
家づくりで後悔が生まれるのは、たいてい設計より前の段階です。何LDKほしいか、ではなく。朝どこで支度をして、休みの日にどこで過ごすのか。散らかるのはいつも家のどこか。答えを出す前に、聴く時間を長くとります。要望書に書かれなかったことのほうが、間取りを左右します。
敷地を読む
同じ間取りでも、南を向くか北を向くかで住み心地はまるで変わります。隣家との距離、道路からの視線、冬の日がどこまで届くか。建築家は、土地を見てから線を引きます。カタログから選ぶのではなく、この土地のために考える。それが注文住宅である理由です。
提案の幅は、経験の幅
全国で住宅を手がけてきた建築家が、秋田の家を描きます。「そう来るとは思わなかった」という案が出てくるのは、引き出しの数が違うからです。要望をそのまま図面に起こすだけなら、設計とは呼びません。言葉にならなかった希望を、かたちにして返す。そこに設計の仕事があります。
02
太陽と雪を、設計する
設備に頼る前に、やれることがあります。
冬の光を、家の奥まで
秋田の1月は、日照時間が39時間しかありません。1年でいちばん短い月です。だからこそ、冬に低く差す太陽をどこから入れるかが効きます。窓の高さ、庇の出、部屋の並び。晴れた日の午後、暖房を弱めても寒くない家は、設計でつくれます。
秋田の太陽高度と、庇の設計
※太陽の高さは緯度で決まります。秋田市は北緯およそ39.7度。同じ庇の出でも、東京や大阪とは効き方が変わります。
夏の光は、遮る
同じ窓が、夏には熱の入口になります。秋田の8月は平均25.0℃。近年は猛暑日も増えました。高い位置から差す夏の日射は庇で切り、低い冬の日射は通す。庇の出を数十センチ変えるだけで、夏と冬の両方が成立します。
雪を、どこへ落とすか
秋田市の年間降雪量は273センチ。屋根の雪をどちらへ落とすか、落ちた先に何があるか。玄関前は除雪できる位置か。隣地に落とさない勾配か。雪国の設計は、図面の上で決着をつけておくものです。住みはじめてからでは、直せません。
03
デザインと構造、どちらも妥協しない
美しさのために強さを削らない。強さのために美しさを削らない。
大きな窓が成立するかどうかは、構造で決まる
天井の高いリビング、間仕切りの少ない一体空間、庭に向かって開いた大きな窓。こうした空間は、意匠だけでは成立しません。そこに何を架けられるかを、構造が決めています。だから設計では、かたちと構造を同時に考えます。図面ができてから構造を当てはめるのではありません。
計算しているから、判断できる
あしたのいえは、全棟で構造を計算しています。数字で確かめられるから、ここは開けられる、ここは開けないという判断がその場でつきます。勘で決めていないぶん、攻めるところは攻められます。安全側に倒しすぎて、暗く狭い家になることもありません。
耐震等級3は、譲りません
デザインのために、強さを落とすことはしません。耐震等級3は全棟標準。そのうえで、どこまで開放感を出せるかを考えます。どちらかを選ぶのではなく、両方を成立させる。それが設計の仕事だと思っています。
04
暮らしやすさは、動線で決まる
毎日くり返す数十歩を、短くする。
家事は、距離の問題です
洗う、干す、たたむ、しまう。この4つが家の中で離れているほど、洗濯は重い家事になります。階をまたぐなら、なおさらです。同じ間取りの広さでも、置き方ひとつで毎日の歩数は変わります。1日20分の差は、1年で120時間の差になります。
洗濯の動線
※概念図です。実際の配置は敷地条件とご要望により決まります。
帰ってきてからの、数十秒
玄関を開けて、上着を脱いで、手を洗って、荷物を置く。この一連の動きの途中に収納がなければ、上着はソファに、荷物はダイニングテーブルに置かれます。片づかない家は、住む人のせいではありません。動線の上に、置き場所がないだけです。
見た目と、暮らしやすさは、両立する
動線を優先すると野暮ったくなる、というのは思い込みです。収納の扉をどう見せるか、通路をどう空間に溶かすか。そこを解くのが、建築家の仕事です。
05
10年後も、愛せるデザイン
飽きるのは、家ではなく流行です。
流行を、入れすぎない
住宅にも、数年ごとに流行があります。流行を全部入れた家は、流行が終わった瞬間に古くなります。あしたのいえは、10年後の視点で選びます。かたちは説明のいらないものを。目立つためではなく、まわりの景色になじむために決めています。引き渡しの日がいちばんきれいな家ではなく、10年後にいちばん良く見える家を。
手を入れて、住み継ぐ
家は、建てて終わりではありません。10年、20年と手を入れながら住み継ぐものです。点検口の位置、配管の通し方、いつか替える部分の納まり。直しやすくしておくことも、デザインのうちです。
家族が変わっても、住める
子ども部屋がいらなくなる日は、必ず来ます。間仕切りを後から足せるか、外せるか。将来の変化を織り込んでおくかどうかで、家の寿命は変わります。建てたときの家族構成に、家を合わせすぎない。これも設計で決まります。
06
ご要望と、建築家の提案
提案力は、言葉より事例で。
ご要望
・細長い土地で、広さが取れるか不安
・道路からの視線が気になる
・それでも明るいリビングにしたい
建築家の提案
・道路側には窓を見せない構成に
・光は上から採り、勾配天井で抜けをつくる
・視線を切りながら、明るさは確保
(本文250〜350字。ご家族構成/敷地条件/出発点となった悩み → 建築家がどう読み解き、何を提案したか → 結果、暮らしがどう変わったか)
ご要望
・共働きで、家事の時間を減らしたい
・冬の朝、家の中が寒いのがつらかった
・雪かきの負担も減らしたい
建築家の提案
・洗う、干す、しまうを一直線に集約
・冬の日射が入る位置にリビングを配置
・屋根の雪の落ち先を、動線から外す
(本文250〜350字。ご家族構成/敷地条件/出発点となった悩み → 建築家がどう読み解き、何を提案したか → 結果、暮らしがどう変わったか)
07
よくあるご質問
建築家との家づくりについて、よくいただく質問です。