家づくりの相談は、どなたに何をお聞きになればよいのでしょうか。秋田で建築家と建てる家、設計と予算の持ち場を分けるという考え方
こんにちは。あしたのいえの船尾です。
11月に入りました。秋田はこれから、外の工事が天気に左右される季節です。一方で、ご相談をいただく件数はこの時期から増えていきます。土地をお探しの方、ご実家の建て替えをお考えの方、そろそろ資料だけでもという方。入り口はそれぞれです。
そのなかで、意外に多くいただくご質問があります。「家のことは、どなたに聞けばいいのでしょうか」というものです。土地は不動産会社、設計は設計事務所、工事は工務店、お金は銀行。そう教わって順番に回っておられる方が少なくありません。
今日は、家づくりの相談先がなぜいくつにも分かれてしまうのか、そして設計と予算の持ち場を分けると、かえって話しやすくなるという私たちの考え方をお伝えしたいと思います。窓口をひとつに絞るという話ではありません。

この記事のポイント
- 相談先が分かれていると、ご家族が調整役になってしまいます
- 設計は建築家、お金と土地は私たち。持ち場を分けるとどちらも深く話せます
- 最初に決めるのは間取りではなく予算です。すべてが決まる前に請負契約は結びません
- 秋田市の平年値では12月と1月の平均風速が5.1メートルで年間で最も強く、外部足場の工事は止まりやすい時期です
家づくりの相談先は、なぜいくつにも分かれてしまうのでしょうか

家を建てるという仕事は、ひとつの専門では収まりません。土地には法規と相場、設計には暮らし方と構造、資金には金利と返済期間の話があります。それぞれに専門家がいるのは当然のことです。
ただ、その結果として起きていることがあります。土地をご自分で探して不動産会社に相談し、その図面を持って設計事務所に行き、出てきた図面の見積りを工務店に出し、その金額で銀行に相談する。この流れをたどると、ご家族ご自身が、専門家のあいだを行き来する調整役になってしまいます。
しかもこの順番だと、最後に分かることが多すぎます。土地を買ったあとで、思っていた広さが建たないと分かる。図面ができたあとで、予算に合わないと分かる。どれも、先に分かっていればよかったことです。もったいないと思っています。
私たちは秋田で不動産を本業としてきた会社です。会社案内にも書いていますが、不動産の売買・仲介、注文住宅、中古リノベーション再販、一般建築とリフォーム工事、土木工事、損害保険代理店を同じ会社で持っています。土地の話と建物の話を別々の場所で伺わなくて済むのは、この形だからです。
設計と予算は、同じ人に相談したほうがよいのでしょうか

窓口をひとつにすればよい、という話になりそうですが、私たちはそうしていません。公式サイトの「建築家とつくる家」のページには、「設計は建築家、それ以外は私たち。分けたほうが、どちらも深くなる」と書いています。持ち場を分けているのです。
どう分けているかを、そのまま書きます。建築家が受け持つのは、暮らし方のご提案、間取り、外観と内観のデザイン、光と風の取り込み方、素材と仕上げの選定、着工後の設計上の調整。私たちが受け持つのは、ご要望のヒアリング、資金計画と住宅ローン、土地探しと土地の契約、構造計算と性能の確保、お見積りと施工です。
分けている理由は、遠慮をなくすためです。設計の相談とお金の相談を同じ相手にしていると、どうしても遠慮が出ます。この希望を言うと予算が上がると分かっていれば言いにくくなる。逆に予算を下げたいと言えば、設計が寂しくなる気がしてしまう。片方を言うために片方を飲み込むことになります。
持ち場が分かれていれば、そうなりません。ご予算の相談は私たちに、設計の相談は建築家に。どちらも遠慮せずにお話しいただけます。公式サイトにも「お金と土地の話は、私たちが受けます」と書いているのは、そういう意味です。
建築家とは、どのように出会うことになるのでしょうか

あしたのいえは、一邸ごとに建築家が設計します。全国で住宅の設計を続けている方々にお願いしています。ここでよくいただくご質問が、「どの建築家にお願いするかは、自分で選ぶのでしょうか」というものです。
先にご家族のことを伺ってから、私たちがご提案しています。得意な間取りも好みの素材も人によって違い、どの建築家が合うかは暮らし方を伺わないと分かりません。写真と経歴だけでお選びいただくより、先に聴いてからご提案するほうが、良い出会いになると考えています。
お願いしている建築家は、要望を聴けることを条件に選ばれた方々です。公式サイトには「センスの前に、聴く力。この順番が入れ替わることはありません」と書いています。好みを押しつけられるのではないかと思われるのは自然なことですが、合わないと感じたことは、その場でおっしゃっていただいて構いません。
それから、建築家と二人きりで向き合っていただくことはありません。専門的な話が出たときは、その場で私たちが通訳します。ご要望の整理もご予算の枠組みも事前に私たちと済ませておきますので、建築家にお会いいただく日には、設計の話だけができる状態になっています。
最初の打ち合わせでは、何から決めるのでしょうか

間取りからではありません。公式サイトの「家づくりの流れ」のページでは、最初のステップを「予算を決める」としています。家づくりの第一歩は、建物ではなくお金の計画からという順番です。
そのあとに、理想の暮らしを整理します。施工事例をご覧いただきながら、ご家族で要望を共有していただく段階です。要望チェックシートをお使いいただきながら優先順位を整理し、それをもとに家づくり全体の資金計画を作成して、土地と建物と諸費用を含めた全体予算をご説明する。ここまでが、建築家にお会いいただく前です。
ひとつ、はっきり申し上げておきたいことがあります。あしたのいえは段階契約方式を採用しています。すべての内容が決まる前に、請負契約を結ぶことはありません。先に契約を結んでから中身を詰める進め方をしないので、途中で「思っていたものと違う」となったときに引き返せます。
制度と金利も事実としてお伝えしておきます。みらいエコ住宅2026事業では、注文住宅の新築について交付申請の予約が遅くとも2026年11月16日まで、交付申請が遅くとも2026年12月31日までとされています(いずれも予算上限に達した場合は当該時点まで/2026年11月2日に確認)。住宅の区分によって期限は異なり、すでに受付を終えている区分もあります。【フラット35】の金利は2026年11月資金受取分で年3.810%、前月の年3.830%からわずかに下がりました。ただ、この順番は崩さないほうがよいと思っています。まずご自身の時間軸を決めて、そのうえで使える制度があれば使う、という順番です。
11月から動き始めると、冬はどのように進むのでしょうか

季節の話も、進め方に関わります。気象庁が公表している秋田(秋田市)の平年値(1991〜2020年)を見ると、平均風速は11月が4.5メートル、12月と1月が5.1メートルで、年間で最も強い時期です(年平均4.3メートル/2026年11月2日に公式サイトで確認)。
風向も変わります。最も多い風向は11月の時点ではまだ南東ですが、1月には北西、2月には西北西。日本海から吹きつける向きに入れ替わります。空のほうは、雲量の平年値が11月8.0、12月9.0、1月9.3と上がっていきます(年8.0)。
つまり、外部足場を使う工事や外構は、風と雪で止まりやすい時期に入ります。一方で、屋根と外壁が閉じたあとの内部工事は冬でも進みます。雪解けを待つ工事があるぶん、決めるための時間は、むしろ取りやすい季節です。
ですから今から打ち合わせを始める方には、春までを対話の期間として使っていただくのがちょうどよいと申し上げています。土地をお探しの段階でも同じです。現地は、雪が積もる前と積もったあとの両方を見ていただけると分かることが増えます。雪がどこに溜まるかは、積もってみないと見えません。
引き渡したあとの窓口は、どこになるのでしょうか

相談先の話は、お引き渡しのあとにも続きます。会社案内に載せた代表挨拶に、私はこう書きました。「家は完成して終わりではありません。お引き渡しの瞬間が、長いお付き合いの始まりです」。建てたあとも、何かあればすぐに駆けつけられる距離感でいたいと思っています。
窓口は二つあります。ひとつは、入居後もアプリ「マイホム」でチャットのままご相談いただける仕組みです。電話をかける時間が取れない方にも使っていただけます。もうひとつは定期点検です。保証は点検とセットで成り立つものなので、保証の対象や期間は保証・アフターのページでご確認いただけます。
こうしたことを、従業員3名の会社でやっています。少ない人数ですが、宅地建物取引士、1級土木施工管理技士、技術士補(建設部門)の資格を持つ者が社内にいます。土地の法規も地盤の判断も、外に出さず社内で見られるということです。
私たちの仕事ぶりを見ていただく場所もあります。モデルハウスのほか、注文住宅の会社がつくる分譲住宅をご覧いただけます。注文住宅と同じ設計の考え方、同じ標準仕様でつくっていますので、完成した家で体感していただける入り口です。立って、歩いて、天井を見上げて、はじめて分かることがあります。そこで「自分ならここをこうしたい」が出てくれば、それがもう注文住宅のご相談の始まりです。
まとめ:持ち場が決まっていると、遠慮がなくなる
家づくりの相談先は、どなたに何を聞けばよいのか分かりにくいものです。専門が分かれていること自体は悪いことではありません。困るのは、そのあいだをご家族が走らなければならなくなることです。
私たちは、設計は建築家、お金と土地は私たち、という持ち場にしています。ひとつにまとめていないのは、分けたほうがどちらも深くなるからです。そして持ち場が決まっていると、遠慮がなくなります。予算を気兼ねして言わなくて済み、設計を遠慮して削らなくて済みます。
最初に決めるのは間取りではなく予算です。すべてが決まる前に請負契約を結ぶことはありません。この二つを先にお伝えしておけば、あとは順番に進められます。
秋田の11月は、12月と1月に向かって風が強くなっていく入り口です。外の工事は止まりやすくなりますが、決めるための時間は取りやすい。春の着工に向けて、冬のあいだに持ち場ごとの話を進めておける季節です。
まだ土地が決まっていない段階でも、どなたに聞けばよいか分からない段階でも構いません。秋田市・潟上市・能代市で家づくりをお考えの方は、どうぞお気軽にお声がけください。はじめのひとことは、ご質問でも結構です。
あわせて読みたい
- 家づくりの打ち合わせは、何を決める時間でしょうか……暮らしの話から始める理由の話
- 不動産会社の私が、なぜ「建築家と建てる家」を選んだのか……設計を建築家にお願いしている理由の話
- 引き渡したあとの付き合い方。秋田の工務店選びで見ておきたいこと……お引き渡しのあとの窓口と点検の話
- 予算は削るものではなく、配分するもの……ご予算の考え方と家の広さの話
あしたのいえ(秋田セントラル不動産株式会社)について
秋田市保戸野を拠点に、不動産の売買・仲介から注文住宅、分譲住宅、中古リノベーション、リフォームまでを手がけています。注文住宅ブランド「あしたのいえ」では、建築家と対話を重ねながら、ご家族ごとに違う暮らしの形を住まいにしていきます。「家は、あしたのしあわせをつくる場所」という考え方を軸にしています。対応エリアは秋田市を中心に潟上市・能代市などです。
私たちの4つの強み
どなたに聞けばよいか、から伺います
土地も予算も決まっていない段階のご質問で構いません。
秋田市・潟上市・能代市で家づくりをお考えの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
よくいただくご質問
Q. 家のことは、どなたに相談すればよいのでしょうか。
A. まず私たちにお声がけください。あしたのいえでは、設計は建築家が、ご要望のヒアリング・資金計画と住宅ローン・土地探しと土地の契約・構造計算と性能の確保・お見積りと施工は私たちが受け持っています。どこに聞けばよいか分からない段階のご質問でも構いません。持ち場が分かれているぶん、窓口はこちらで整えます。
Q. 設計と予算を別の相手に相談すると、話が食い違いませんか。
A. 食い違わないように私たちが段取りを整えます。ご要望の整理もご予算の枠組みも、建築家にお会いいただく前に私たちと済ませておきます。建築家と二人きりで向き合っていただくことはなく、専門的な話が出たときはその場で私たちが通訳します。分けているのは、どちらも遠慮なくお話しいただくためです。
Q. 建築家は自分で選ぶのでしょうか。
A. 先にご家族のことを伺ったうえで、私たちからご提案しています。得意な間取りも好みの素材も人によって違うため、暮らし方を伺わないとどの方が合うかは分かりません。写真と経歴だけでお選びいただくより、先に聴いてからご提案するほうが良い出会いになると考えています。合わないと感じたことは、その場でおっしゃってください。
Q. 最初の打ち合わせでは、間取りから決めるのでしょうか。
A. 予算から決めます。公式サイトの家づくりの流れでも、最初のステップは「予算を決める」としています。そのあとに理想の暮らしを整理し、資金計画を作成して全体予算をご説明します。あしたのいえは段階契約方式を採用しており、すべての内容が決まる前に請負契約を結ぶことはありません。
Q. 11月から相談を始めると、冬のあいだは止まってしまいますか。
A. 止まりません。秋田市の平年値では平均風速が12月と1月に5.1メートルまで上がり、外部足場を使う工事や外構は止まりやすい時期です。一方で屋根と外壁が閉じたあとの内部工事は冬でも進みます。雪解けを待つ工事があるぶん、決めるための時間は取りやすく、春の着工に向けて対話を重ねられる季節です。
参考にした公的情報
- 気象庁「秋田 年・月ごとの平年値(1991〜2020年)」(2026年11月2日確認)
- みらいエコ住宅2026事業「注文住宅の新築の交付申請(予約を含む)の受付を開始しました。」(2026年11月2日確認)
- 住宅金融支援機構【フラット35】最新の金利情報(2026年11月2日確認)
‼平均風速・風向・雲量は気象庁が公表している秋田の平年値(1991〜2020年)です。制度の内容は確認日時点のものです。実際の金利や諸費用はお借入先により異なり、お手続きの期限は必ず各公式サイトで最新の情報をご確認ください。
あしたのいえ 秋田セントラル不動産株式会社 船尾 教司